未来農林事業開発研究会 活動内容 2014年

月度 演題/概要紹介 講師氏名
(所属・役職)
1月 産学官推進による産業競争力の強化 島田 和彦
農林水産省農林水産技術会議事務局研究推進課産学連携室長
農工商連携に関する経産省の取り組み 神藤将弘
経済産業省地域経済産業グループ地域経済産業政策課 係長
2050年の水・食料問題と次世代アグリビジネス 山口祥司
㈱地球快適化インスティチュート
未来予測室
農産物(野菜)機能性表示の今後とビジネス展開 有井雅幸
東京デリカフーズ㈱ 執行役員 経営企画室長
競争的研究資金の獲得を目指して-光害と植物工場を事例として- 山本晴彦
山口大学農学部教授 研究会副会長
JATAFFの活動の紹介 松本 光人
(社)農林水産・食品産業技術振興協会 専務理事
2月 JTTAS&夢追いサロンつくば & 国松会 合同新年会
平成26年を迎え、それぞれが抱いている夢(目標)に向かって新たな気持ちでスタートを切られたこととお慶び申し上げます。
この度、「JTTAS」と「夢追いサロンつくば」が以前から懇意にしているつくば市で活動している国松会(幾つかのNPO法人の有志の集い)から合同新年会のお誘いがありました。そこで、関係者と検討した結果、「JTTAS&夢追いサロンつくば&国松会 合同新年会」を下記の通り開催することになりましたのでご案内申し上げます。
(注記)国松会とは:筑波山麓から始まる『町おこし』・・・チョウザメ、内藤とうがらし、古民家、つくば流 グリーンツーリズム・・・田舎体験、農業体験、契約農園「第1回筑波山の麓散策とチョウザメ料理を味合う会」
チョウザメの飯島アクアポニクス
夢追いサロンつくば関係者:松井宛て
JTTAS定例講演会関係者:島田と松井の両方宛て
JTTAS未来農林事業開発研究会関係者:島田と松井の両方宛て
3月 三菱樹脂アグリドリームの養液栽培システムと植物工場
講演内容:閉鎖型人工光苗生産システムと葉菜類養液栽培システムの開発当時の社会的背景と開発コンセプト、それぞれのシステムの特徴およびこれらを組合わせた植物工場に関する取り組みの紹介
講師:中南 暁夫
三菱樹脂アグリドリーム(株) 生産・技術部開発センター守谷GL
エネルギー費用を削減する水機能改質技術
講演内容: ①水の「比熱」を低下させる機能開発を実現。 ②当装置を通過させるだけで、瞬時に水の比熱は大きく低下し加温速度が速まり沸騰時間の短縮となる。 ③その燃費削減効果は7%以上が実績値である。 ④管路の酸化鉄を還元鉄に変える機能あり長寿命化・効率化であり、導入コストの対費用効果は良く、触媒作用も長期間安定使用可能である。 ⑤同時に表面張力の低下により油脂類の溶解度アップ等様々な水機能の改質効果が得られる。
講師:多田 頴代
㈱ジェイビーアイ 代表取締役、平林 佐伎司  ㈱ウエッジ・ジャパン 代表取締役
バイオマス水素利用のポータブル・マグポポ発電機
講演内容:間伐材、草本系、海藻等のバイオマスを新開発の炭化技術により、高濃度水素ガスとして回収し、水素分離装置を経由して高純度水素を製造する。そのバイオマス水素をMgに吸蔵させて、安全に、大量に、経済的にMgH2として輸送、貯蔵、水素生成が可能となった。このマグ水素(MgH2)を利用して、燃料電池と組み合わせることにより、携帯型非常用発電装置を製作し、発売を開始した。
講師:上杉 浩之
バイオコーク技研株式会社 代表取締役社長
4月 科学技術週間における筑波農林研究団地の一般公開
-「攻めの農林水産業」を支える研究・技術 -
日時:4月18日(金) 4月19日(土)
筑波農林団地
筑波山麓の街おこし構想
開催日: 4月19日(土)
参加者の皆さんで、世界の誇れる夢の構想を語る
参加者の皆さん
全員参加型!田舎体験・食農体験・・・そして古代魚チョウザメで知る環境体験
チョウザメが食べられる国松交流会のご案内
開催日: 4月19日(土)
筑波山麓飯島アクアポニクス(つくば市国松1014-1)
5月 データ収集衛星とその応用
人工衛星の原理、機能、特長、可能性および過去の実績を紹介。今後の応用事業展開に際しての問題点を衆智を集めて議論し、実現へ向けて取り組む契機にしたいと考えております。
林 友直
東京大学/宇宙科学研究所名誉教授
テラヘルツ波ボディスキャニングシステム
空港、税関等での薬物、危険物、不審物の検知、あるいは、金融機関、物流機関等での商品、紙幣等の持出し検知等には、ボディスキャナーが使われているが、被検査者を止めて検知せざるを得ない為、人の流れが止まり、現時点では、運用上、有効な検査とは言えない。また、ボディスキャナーは、温度等の環境の影響を受け易い為、使用環境に適合したアラームシステムの実現が待たれていた。KSKは、対象者が動いていても連続的に隠匿物が検知でき、さらに設置環境が変わっても、アラーム精度を維持できるアルゴリズムを開発した。このアラームシステムにより、効率的、精度の高い隠匿物検知が可能になる。
森 孝二
海洋総合開発株式会社 部長
7月 国連国際土壌年2015に向けて
講演内容:国連国際土壌年が本年12月5日の世界土壌デーから始まる。日本国内ではまだあまりメディアで取り上げられていないが、人類を含む地球 上の生命すべての生存に関与し、また生態系における物質循環の場として非常に大きな役割を果たしているのが土壌である。当たり前に存在すること で、ほとんどの人が、その生成の不思議や地理的分布の多様性を顧みることがない。これは我が国のみならず多くの諸外国でも類似の状況にあり、危機 感を抱いた国連は、土壌への社会的関心を喚起するための国際年を制定した。本講演では2015年に向けた取り組みのいくつかを紹介し、さらなる展開を考える契機と
大倉利明
(独)農業環境技術研究所 連携推進室長
障がい者就労支援施設としての植物工場
障がい者雇用は、国や県なども後押ししているが、特に知的障がい者の働く場が余りにも少ないのが現状である。完全人工光型植物工場は、高齢者・障害者(軽度)でも、誰でも作業ができる。障がい者就労支援施設「あんスリー武雄での植物工場の紹介と、そこで対応すべきことについて、紹介する。
大山敏雄 株式会社GNH工房 代表取締役
8月 大泉野菜工房 見学のご案内
未来農林の講演会とは別に、植物工場見学会を企画いたしました。
完全人工光型噴霧水耕方式で、低カリウムレタスの生産を行っている植物工場です。
経営者の宮下善雄から、その篤い思いを直接伺える良い機会と存じます。
大山敏雄
株式会社GNH工房 代表取締役
9月 新農薬ネオニコチノイド -海外の対応と日本の現状―
ネオニコチノイド農薬は、90年代より日本でも使用されている。最近になってミツバチ大量死との関連が明らかになり、EUでは3成分を一時使用中止した。また、この農薬の生態系全体への悪影響についての懸念が世界なかで広がっている。ところが、日本では使用が増加しており、農作物の残留基準もきわめて緩い。ミツバチなど受粉昆虫(ポリネーター)が消えれば農作物ができなくなり、食料安全保障にも影響する。それゆえに米国でもポリネーター保護の国家プロジェクトが開始した。日本でも早急な対策が望まれる。
水野 玲子
NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議 理事
アジアに於ける竹加工産業について
弊社のメイン業務は機械設計業であるが、5年前より竹素材の新しい使い道を追及してきた。昨今我が国において竹材の利用が全く衰退している。その為里山は放置竹林に覆われ、日の光が入らなくなり、森林破壊が広がっている。一方中国では、孟宗竹の集成材を利用したフロアー材などの製造が盛んで、我が国にも中国産の竹集成材が輸入されている。未開発国に於いて竹材は貧困層の家屋材料として主に使用されている。竹は加工が難しく、未開発国での竹加工産業は全く未発達である。弊社の取り組みは未開発国に於いて竹加工専用機械を開発製造し、貧困層にリースして貧困層の現金収入の道を開き、現地に於いて竹加工産業の芽を育てながら竹ビジネスを行う事を目的としている。
辻 晶
株式会社テクノート代表取締役
10月 MKVドリーム㈱植物工場見学会
特別サロン(JTTAS&ERM研究会&夢追いサロンつくば共催)
健やかな美老長寿を全うして元気な地域と平和な社会の実現を!」
①はじめに
南相馬市立総合病院 医療関係者の活動事例
・「あの日から、未来へ」被災地に必要な真の議論
・「原発に一番近い病院から」福島県南相馬市の現状と取り組み
・「南相馬市の子育て環境が子どもの発達に与えた影響」
②長寿に結びつく科学的な根拠
・高齢者の急増  ・ライフスタイルの欧米化
・生活習慣病の増加
③日本の伝統的な習慣・生活にみる長寿の秘訣
・貝原益軒、孟子に学ぶ
④国内外の事例のいま
・米国UCLAブレスロー博士の研究成果 長寿村・山梨県棡原村の事例
⑤ 美老長寿生活をめざすポイント
・食生活・運動・睡眠・笑い
⑥今の誤った習慣・生活
・古守豊甫医師・鷹觜 テル栄養学者に学ぶ
・長寿村・短命化の教訓―医と食からみた棡原の 60年
⑦おわりに
・京大 カールベッカー教授 看取りを習慣にしよう
清水昭
(国家公務員共済組合連合会「三宿病院」脳卒中センター長、福島県立医科大学 災害医療支援講座 特任教授、NPO健康医療開発機構 理事)
11月 攻めの農政を支える太陽光利用型植物工場
近年の施設園芸を支える要素技術の発展は著しい。これらの方向性がひとつになればその相乗効果は計り知れない。本講演では太陽光利用型植物工場(施設園芸)分野の研究開発動向を俯瞰するとともに、農研機構で取組んできた仕組み作り、そして、目指すべき施設園芸のありようについて考える。
中野明正
農研機構 野菜茶業研究所 野菜生産技術研究領域 上席研究員
農研機構お薦めの新技術・新品種
農研機構は我が国最大の「食料・農業・農村」に関する研究機関です。農業をめぐる国内外の情勢から、現場では革新的な新技術が求められています。これに応えて農研機構は産学官の多くの機関のご協力をいただき、開発した技術の実証事業を全国各地で開始しています。今回は、農研機構がどのような機関であり何を目指して研究を行っているのか、農研機構が今普及に移したい幾つかのお薦めの新技術・新品種をご紹介します。
牧野竹男
農研機構連携広報センター 上席研究員